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ヤブドリ/黃胸藪眉〔藪鳥、黃痣藪鶥〕

2025.10.01

目次

学名: Liocichla steerii

英文名: Steere’s Liocichla

中文名: 黃胸藪眉〔藪鳥、黃痣藪鶥〕

台湾の固有種で、保護すべき野生動物に指定されています。
口角に鮮やかな黄色のほくろのような斑点があり、丸々とした体型がサツマイモに似ていることから「サツマイモ鳥(蕃薯鳥)」と呼ばれるヤブドリ。繁殖期は主に中〜高標高の山地に分布し、最高で標高2900メートルに達します。非繁殖期には低標高へ移動し、冬季には標高200メートルまで下りることもあります。中標高の森林で優勢な鳥種で、林床の低木や草むらに生息します。

つがいや小群で活動し、雑食性で環境適応力が非常に高い鳥です。食べ物は多様で、昆虫、無脊椎動物、果実、種子を食べます。鳴き声はよく耳にするものの、採餌時はあまり人を恐れず、道端で姿を見かけることもあります。

繁殖期には雄鳥と雌鳥が一緒に縄張りを作り、俊敏に動き回ります。樹上や低木、林道を飛び跳ねながら、「ジージョウアール(雞─酒兒)」と聞こえるような高らかな鳴き声で仲間を呼びます。しかし外敵が近づくと、すぐに「ガー、ガー、ガー…(嘎、嘎、嘎…)」という警戒音に変わります。

ヤブドリは一年中見られる留鳥です。 台湾原住民族のひとつであるツォウ族(鄒族)のハンターはヤブドリを「葉耳斯(イェアルス)」と呼びます。その意味は「だまされやすい鳥」で、群れを率いるリーダーの鳥が罠にかかると、他の鳥も次々と後に続いて落ちてしまうからだそうです。

special thanks: staff James, Mr.Chen and Mr.Nakamura

=スタッフより=

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